スクランプ連盟

趣味の旅行、映画、パートナーと二人三脚のうつ病ライフについてゆるーく書いてます。

ながさき2-1。

長崎原爆資料館を訪れました。ここ前にもツアー旅行で来たことがあるのですが、その時は時間的な制約があったので、展示物を流し見するのがやっとでした。今回改めてここに来て、展示内容の凄惨さに息をのみました。

 

映像に残された真っ黒焦げで性別もわからない死体、死体。長崎にプルトニウム爆弾が落とされた午前112分で止まった時計。いちばん衝撃的だったのは原爆で溶けたガラスの中に閉じ込められた誰かの手の骨でした。この手の持ち主だったひとはどうなっちゃったんでしょう。男だったか、女だったかもわからない。誰かの親だったかもしれないし、子供だったかもしれない。ここで弔われることもないままこの世の終わりまで展示されているのかなあ、と思ったら手を合わせずにはいられませんでした。

 

団体さんで英語の解説を聴いているひとたちがいましたが、あのひとたちは原爆のことどう思っているのかな、と思いました。原爆のおかげで連合国軍の兵士たちの命がそれ以上失われずに済んだ、と本気で考えているひとが少なくない、と聞いたことがあります。原爆はどう言いつくろっても無差別殺傷兵器です。ここの展示物が持つ沈黙の絶対的な力が、訪れるたくさんのひとたちにどうか届いていますように。

 

長崎原爆資料館と階段でつながっている国立長崎原爆死没者追悼平和記念館という建物は長崎原爆で亡くなったおびただしい数のひとたちの名簿を保存してあるところでした。名簿が収められているガラスの塔は爆心地の方を向いているそうです。パートナーとふたりで静かに黙祷を捧げてきました。