スクランプ連盟

趣味の旅行、映画、パートナーと二人三脚のうつ病ライフについてゆるーく書いてます。

さくら。

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いつもよりちょっと遠出して桜を見に行きました。買い物のついでに桜並木の下を歩いて来ただけですが、いい目の保養になりました。この辺りの桜は今日が満開のようで、写真を撮っているひとがたくさん居たのでお邪魔にならないように神経を使いましたが、薄紅の花びらの間を抜けて降り注ぐ柔らかな光が優しくて心が温かかったです。もう少し近くで見る事が出来たらいいのに、と思っていたら、風が吹いてちょうど真上からくるくると何か落ちて来ました。両手をお椀の形にして受け止めたら1輪の花でした。まるで魔法のようでした。花びらでなく、花が降って来るなんて。
今年はパートナーの実家に近い桜の名所には行きませんでした。彼が私を両親に会わせるのをためらったからです。今まで実の親子以上にかわいがってくれたお義父さんとお義母さん。あなたに情が増したらかわいそうだから、これからはいろいろと理由を付けて自分ひとりで行くから、とパートナーは言いました。息子の僕は定期的に顔見せする必要があるけれど、あなたは一緒でなくともいい、と。
私はそれ程に彼の気持ちを傷付けたのだな、と思いました。彼はここ何日か、明るい話題を口にしなくなりました。僕は豚だからとんかつにでもして食べればいい、などと真顔でつぶやくようになりました。心療内科への受診を強く薦めましたが、僕がおかしいと思うのならあなたが僕の事を見ていなかっただけで、僕はあなたに初めて会った時からずっとこうだったよ、と取り合ってくれません。気違いでなければ今の仕事だって続けて来られなかったよ、とも言いました。
私の処方薬を勝手にパートナーに飲ませる事は出来ません。ですがこの状態が長く続くようならカウンセリングだけでも受けてみないかと薦めてみるつもりです。
桜の花びらが落ちて来る速度は秒速5センチメートルだそうです。私はひとを傷付けながら生きています。落ちて来る桜を受け止める事は出来ました。でも1番近くにいるひとの心は受け止めきれずにいます。