スクランプ連盟

趣味の旅行、映画、パートナーと二人三脚のうつ病ライフについてゆるーく書いてます。

えいが。

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もうそろそろ上映終了かな、という感じの遅さですが、“おおかみこどもの雨と雪”見て来ました。キャラクターデザインが貞本義行さんだという1点につられて見に行った作品ですが、予想外に泣けました…。
愛した相手が“普通”じゃなくても、産まれた子供達が同じちからを持っていたとしても、全てをかけて愛を貫こうとする母親の生き様に心打たれました。彼女がいつも微笑んでいたのが印象的で、きっとあの笑顔がひとりぼっちで生きてきた“彼”の閉ざされた心に届いたんだろうな、と思いました。家族を持って、さあこれから幸せになるぞー、と言う時に命を落とした彼はどんなに心残りだっただろう、と思います。
彼女が彼といっしょにいられたのはそう長い時間ではなかったから、思い出だけで生きていくのは苦しかった事でしょう。彼の面影を色濃く残した子供達は彼女にとって宝物である一方、重たい存在である事も確かだったと思います。シングルマザーを選んだひとを何人か知っていますが、みんな例外無く苦労しています。現実はつらい事でいっぱいです。彼女も苦労します。でもいつも笑っています。ひとから何をへらへら笑っている、と叱られるくらい。痛々しくて、切なかったです。
子供のひとりが自分の進むべき道を決めた時、彼女はその背中にひとこと叫びます。まっすぐに立って、誇らしげに。これは彼女の成長の物語だな、と感じました。