スクランプ連盟

趣味の旅行、映画、パートナーと二人三脚のうつ病ライフについてゆるーく書いてます。

えいが。

サバイバルファミリー観てきました。この世の中から電気という電気が一切なくなってしまったらひとの暮らしはどうなるか?という話です。ちなみに電池もアウトなので電池で着火するタイプのガスコンロは使えなくなります。水はポンプが動かなくなるので出ません。じゃあどっかから持って来ればいいじゃない、というと車も電気がないと動かないからこれもダメ、ということになります。主人公の鈴木一家も、この停電はいっときのこと、と考えて電気も水もガスもない生活を悠長に受け入れますが、それが1日、3日、1週間と続くとこれは尋常ではないことにようやく気付きます。メガホンを取った矢口監督はこの作品の着想を2003年の北米大停電から得たそうですが、東日本大震災の被災地で悪夢のような避難生活を経験した私達からすると、この作品はまさしく震災直後の追体験と言えるでしょう。幸い映画と違って電池やバッテリーは使えたので給水車は来ましたし、灯りもありました。まあなんぼかまし、というところですが、震災直後の避難所で炊き出しに出された小さな塩むすびの味を私はおそらく一生忘れることがないと思います。私の暮らす自治体はわずかなところで津波の被害こそ免れましたが、社会インフラはほぼずたずたになりました。様々な憶測やデマが飛び交う中、みんな目だけぎらぎらさせていたのを憶えています。映画の中で描かれるサバイバル生活は現実よりももっと深刻ですが、生き延びるための知恵がふんだんに盛り込んであってためになりました。結局生きようと思う者だけが生き延びる、ということだと思います。