スクランプ連盟

趣味の旅行、映画、パートナーと二人三脚のうつ病ライフについてゆるーく書いてます。

えいが。

忍びの国観てきました。織田信長の次男織田信雄と、伊賀の国の忍者たちとのバトルを描いた作品です。この作品には歴史的なバックボーンがあって、第1次天正伊賀の乱という戦いが本当にあったのだそうです。もちろん主人公の無門は架空の人物ですが、彼が身よりのない子供とふたりでどこへともなく去ったあと、第2次天正伊賀の乱が起こって伊賀の国は滅びます。作品の中では虎狼の族(やから)と呼ばれる忍者たちですが、銭のためなら親子でも殺し合う人でなし振りは本当だったようです。「勧善懲悪」という言葉があるように、お話の中では大抵の場合主人公は「善」の側で攻め来る悪者をやっつけるのが筋ですけれど、今作に限っては攻める織田軍も迎え撃つ伊賀の忍びも両方「悪」だと思います。ひとの心に目覚めた者は弟を殺された平兵衛しかり、お国を失った無門もしかり、この国の中では生きられなくなってしまうのでしょうね。銭とは引き替えにならぬものもあるということに気付いてしまったら伊賀の忍びとしては終わりなんだと思います。主人公の無門を演じた大野智さんは飄々とした佇まいながらも、あ、今役者スイッチが入ったな、と感じさせるなかなかいい表情を見せていました。SMAPが解散してからジャニーズは「嵐推し」だと聞いていたので観る前から身構えていたのですが、悪くなかったですよ。大野さんの起用は正解だったと思います。