スクランプ連盟

趣味の旅行、映画、パートナーと二人三脚のうつ病ライフについてゆるーく書いてます。

えいが。

オリエント急行殺人事件観てきました。ミステリーの王道といったところです。
学生の頃同級生にお母さんが熱心なアガサ・クリスティのファンだというひとがいて、何の気なしに私も好きだけどビンボーなので少しずつ買い集めて読むつもり、なんてことを言ったら次の日どーんと全作品貸していただけた思い出があります。ポアロ最後の事件になる「カーテン」とかなかなか本屋さんの店頭では見つからない作品もあってとても嬉しかったです。持つべきものは友。
うちはパートナーの視力がよくないので日本語吹き替えのない洋画はあまり観ないのですが、今回は私がわがまま言いました。パートナーはつまらない、面白くないと感想も散々で、クリスティなんて古典だよ、なんて言い出す始末。見えないのだから仕方ないな、とは思うけれど、彼女は20世紀前半のひとなので古典呼ばわりは違うなあ、と思います。
感想ですがケネス・ブラナーさんは監督としてはなかなか見せ上手だな、と思いました。私は基本的に原作至上主義ですが、今作はアレンジが邪魔になっていなかったと思います。むしろ問題があるとしたら彼自身がエルキュール・ポアロを演じたところです。原作ではハゲててくるくるよく動く緑色の瞳で小男で何かにつけて「私の小さな灰色の脳細胞」をひけらかすポアロですが、今作では全く生かされていなかったように思います。彼のルックスや言動は容疑者たちにポアロという人物を侮らせる重要なファクターなので、ある意味ストーリーをいじるよりもっと大切なんです。ケネス・ブラナーさんはポアロ役を演じるには明らかにかっこよすぎです。これ私が原作偏重だから感じるわけじゃないと思うんですが…。みなさんどうでしょうか。