スクランプ連盟

趣味の旅行、映画、パートナーと二人三脚のうつ病ライフについてゆるーく書いてます。

かいが。

おはようございます。今日は私の好きな”ジャン=フランソワ・ミレー”について少々語ってみたいと思います。
2003年の夏のことでした。新聞の広告にあった”ミレー3大名画展”の文字が私の心を打ちました。あの”晩鐘”が日本にやってくる!しかも、所蔵先のオルセー美術館は”晩鐘”は傷みが激しいため、海外展示はこれが最後のチャンスになるだろう、とのコメントを出していたのです。矢も楯もたまらず、旅費をかき集めて会場へと向かいました。
ミレーは19世紀後半に活躍したバルビゾン派の画家です。”バルビゾン”というのは彼が全盛期から晩年にかけて暮らした貧しい農民達の村の名前です。フランス革命産業革命など、世界が大きな転換期を迎えていた時代に、ミレーはここバルビゾン村で質素で素朴な農民達の生活を温かい目で見つめ続けました。油彩、パステル画、ペン画、版画など作品は多岐にわたりますが、私が愛してやまない”晩鐘”は油彩で描かれています。
会場に到着すると、私は人波をかき分けかき分け、真っ直ぐに”晩鐘”の展示場所へ向かいました。入り口から奥深く、ひときわ大きな人だかりの中にそれはありました。
夕暮れを告げる教会の”天使の鐘”が響く畑に、2人の人物が立っています。1人は女性、もう1人はその夫のようです。2人の足下には籠一杯のジャガイモと今日の収穫を詰めた袋を積んだ手押し車があって、空にはねぐらへ帰るカラスたちが飛んでいます。
夕暮れの淡い光の中で、夫婦は今日の労働の成果と、明日の安寧を願って一心に神への祈りを捧げています。
感動のあまり、私はその場を離れられませんでした。気が付いたら3時間(!)。あわてて他の絵をチェックしに行ったのを昨日のことのように覚えています。
ミレーの絵はかなりの数がルーブル美術館オルセー美術館のどちらかにあるようです。いつかオルセー美術館に行って、”晩鐘”に再会するのが目下の私の夢の1つです。
マルク・シャガールも良いですよね。彼は最初の妻ヴェラの面影を生涯追い続けた画家です。私も彼女のように深く愛されてみたいものです。彼女との結婚のイメージを描いた初期の作品”結婚”もまた、私のお気に入りの1つです。
明日は、私の好きな”音楽”について語ってみようかな、と思っています。スクランプ連盟としては少々邪道かもしれませんが、読者の方、どうぞお許し下さい。