スクランプ連盟

趣味の旅行、映画、パートナーと二人三脚のうつ病ライフについてゆるーく書いてます。

うそ。

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リアルの友人から実に久し振りに電話がかかって来ました。彼女は生後1ヶ月の赤ちゃんを抱えて東京の支援施設にいます。ダンナ様は…と言うと、実は彼女、離婚を考えています。元々アルバイトで生活をしていた彼女は、生活の安定を求めて10歳近く年上の男性と婚活企業の紹介でお見合い結婚をしました。嫁ぎ先は何と福島県。一時避難勧告が出た所です。“嫁”として入ったはいいものの、親御さんやダンナ様とも結局はそりが合わず、こんなはずじゃなかった、と後悔し始めた矢先に妊娠が発覚しました。これ幸いと“赤ちゃんが被曝しては大変だから”と理由を付けて家を飛び出し、ひとりで男の子を出産しました。このまま別居を続けて既成事実を作り、離婚に持ち込むつもりのようです。こんな時女性は本当に強いです。
さて、電話の内容ですが、施設に蔓延している噂の真偽を教えて欲しい、というものでした。福島原発の周辺で奇形児が産まれているらしい、原発の労働者はもう2500人くらい亡くなっているらしい、マスコミが以前より原発問題に触れなくなったのは政府の指示で現状を隠している為らしい、などなど。世の中ではとんでもない事が言われているのだと知って驚きました。うちのパートナーは一応放射線のプロフェッショナルなので、電話を代わってもらって彼女が納得するまで説明してもらいました。結論から言うと、友人の周りで騒がれている事は全部真っ赤な嘘です。大嘘です。うちのパートナーは専門家として震災直後の2週間、福島県立医科大学に入って原発周辺住民の線量評価をしています。当然その間被曝していた訳ですが、しっかり除染をして来た事もあり全く問題ありません。彼女の主治医は今後3年から5年くらいの間に原発周辺住民の間で爆発的にがんや白血病が増えるだろう、などとおっしゃっていたそうですが、まさに噴飯ものです。医師の言葉とは思えません。死者が出た茨城県のJCO臨界事故のような急性被曝ならまだしも、ミリシーベルト/hourやマイクロシーベルト/hourで慢性被曝している現状では仮にがんや白血病が増えたとしても何十年も先の話です。
噂って恐ろしいなあ、と背筋が寒くなりました。皆様もおかしなデマにはお気を付け下さい。