スクランプ連盟

趣味の旅行、映画、パートナーと二人三脚のうつ病ライフについてゆるーく書いてます。

ことば。

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“ちぃだらまっか”と言われて何を連想なさいますか?私の育った地方の方言です。解る方には私がどこで育ったかバレちゃうかもしれませんね。無理に漢字で表すと“血ぃだら真っ赤”。ものすごく血まみれの状態を表す言葉です。スプラッター、ですかね。うちのパートナーはこの言葉が大好きで、テレビを見ながら“おおっ、ちぃだらまっかだ!”とひとりで叫んでいます。
私にはきょうだいが4人います。このうち同じ血を受けているのはひとりだけです。後の3人は実の両親と再婚相手との間に産まれた“ハーフ”です。面白い事に実母は私だけをほぼ完全に近い標準語で育てました。私は子供の頃極端な虚弱児だったので、3歳で離婚するまで“あなたが病気をした時どこに行っても症状を正確に伝えられるように”と願っての事だそうです。従って他のきょうだい達が方言ばりばりなのにもかかわらず、私は方言を全く話しません。聞けば理解は出来ますが、自分で話す事が出来ないのです。
良い事もありました。私は高校時代、NHK主催の“日本放送コンテスト”の朗読部門で全国大会に出場した事があります。2年生、3年生時ともに優勝こそしませんでしたが、今もこころの中で大きな自信になっています。
その後育った土地を出てからも、新しい土地の方言に慣れる事は全く出来ていません。三つ子の魂百までも、と言いますね。パートナーが方言の無い土地出身だった事もあって、不自由はありません。
対照的にパートナーはむしろ方言というものに憧れがあるらしく、好んで私の育った土地の方言を使いたがります。うろ覚えの単語を教えると非常に喜びます。言葉や祭りなどの文化も食べ物も何もかもが新鮮だと言います。墓参りくらいしか行く事の無い土地ですが、先日久し振りに祭りを見て来ました。一所懸命写真を撮っている所を見ていると本当に好きなんだなあ、と感じます。
近頃は私の周囲でも子供に方言を教えない家庭が増えているようです。もったいない事です。言葉はひとつの文化です。本来ならば守って行くべきものだと日々思っています。