スクランプ連盟

趣味の旅行、映画、パートナーと二人三脚のうつ病ライフについてゆるーく書いてます。

けいとだま。

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昔買った絵本ですが1冊特に大切にしているものがあります。「セーターになりたかった毛糸玉」という絵本です。毛糸玉達はみんなセーターに編んでもらえる日を待っています。ところが1玉余ってしまいます。彼は不本意にも男の子の手袋になりました。でも残念ながらこの男の子、遊びに夢中で手袋を無くしてしまいます。冬空の下置き去りにされた手袋はこんなはずじゃなかった、と自分の人生を嘆きます。夢も希望もあったのに、もうおしまいだ、どうにでもなってしまえ、と…。手袋はネズミのお母さんに拾われます。さて、その晩はネズミの一家の子供のお誕生日。お母さんは手袋の指先に穴を空け、手足としっぽが出せるような細工をします。手袋は無事セーターになれました。セーターは幸せでした、という話です。
私にもかつてなりたかったものがありました。自分の慢心と経済力の無さから失ってしまった遠い夢です。私が人間のセーターになれる日は来ないでしょう。ではネズミのセーターになれたのか、というとそうでもありません。毛糸玉のまま誰の役にも立てずに転がっているのが正直な所です。
先が見えなくて悩んだ事もありました。この際全部リセットしてしまおうかと思った事もあります。認めるのは悔しいのですが、私を救ったのは“うつ”という病名とそれに対する息の長い治療でした。最近ようやく過去の自分を省みる余裕が出来て来ました。なぜ自分が何者にもなれなかったのか少しずつですが解って来ました。
私にはひとつだけ得意な事があります。これを生かして資格を取れないだろうか、と考えている所です。