スクランプ連盟

趣味の旅行、映画、パートナーと二人三脚のうつ病ライフについてゆるーく書いてます。

ゆめのつづき。

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音楽で食べて行きたいと思った事がありました。子供の頃からある楽器に親しんでいた事もあって、どこかの楽団に入れればいいな、と。中学校を卒業する頃に、身体的な問題からこれ以上の伸びは期待出来ない、と言われて声楽に転向する事を勧められました。私は体が小さいので、楽器向きの体格ではありません。いつか限界が来るだろう、と思っていたのでさほど抵抗無く気持ちをシフトする事が出来ました。
ところが高校に入ってすぐ、進路指導で音大は私立に限定されている事を知らされました。私の育った家はとても貧しかった為、大学進学を考えているなら私立は絶対に無理だと言われていました。国公立で奨学金を取れるところ。音大は完全に対象外です。
音楽を諦める事には悩みましたが、幸いにも理系選抜クラスに入れた為、次の目標が出来ました。一発合格で国公立の医大に受かる事。医師の少ない地域の町医者になろうと思いました。何とも無謀な話ですが、志望校を最初から1校に絞って対策を立てて行けばやれない事はないだろう、と考えていました。
センター試験の結果は良かったのですが、2次試験で落ちました。敗因は今も解りませんが、力不足だった事は確かです。担任の勧めで滑り止めに受けておいたところが拾ってくれなかったらどうなっていた事やら。医学部ではありませんでしたが恐ろしいほどの高倍率だったので、よもやそこが母校になるとは思っていませんでした。
生きたかったように生きているかと問われたら、そうでもありません。何度も転んで道に迷って、結局何にもなれなかったのが今の私です。ただ、別の生き方があったら別の私がここにいて、おそらく日々をつづる事になど関心を持たなかったであろうと思うのです。