スクランプ連盟

趣味の旅行、映画、パートナーと二人三脚のうつ病ライフについてゆるーく書いてます。

ほん。

アランの幸福論を読んでいます。哲学書なので難しいですが、自分なりに解釈しながらゆっくり読み進めています。“ひとは幸せになる義務がある”ってあんまり考えた事なかったです。幸せというものは恵まれたひとのところにやってくるもので、ないところにはない、例えて言えばお金のようなものだと思っていました。幸せではない時には理由があるからそれを解消するための努力を惜しんではならない、という事は誰もが自分の力で幸せになれるという事ですよね。
私はうつ持ちなので、時々自分がこの世でいちばん最低最悪の人間で、それこそ息をするだけで無駄に二酸化炭素を出して大気汚染しているような、強烈な自責の念に駆られる事があります。煮詰まりすぎると生きている事自体が間違いのような気がして全消去したくなります。薬の力でどうにか浮上出来ても日常的な行動が出来るようになるだけで、嬉しいとか楽しいとかプラスの感情を取り戻せるようになるまでにはそれなりに時間がかかります。もちろん、そこに今が幸せかどうかなんて考える余裕はありません。
この本を読んでいて、うつと共生しながら生きていけるような気がちょっとだけしてきました。ここまで治療を進めてくるまでの間、自分は絶対に頑張ったと思うのです。うつは治らない、どうせ再発を繰り返すだけ、という言葉に傷付いた事もあったけれど、治療開始当時の自分を思えば確実に前に進んでいるという自信があります。“思考に陥る前に行動を起こす事が大切”ってこういう事なんじゃないかな、と。
生きたいと願う力こそが不幸に耐えうる力になっている、ならば、私は必ずここから抜け出せるはず、なぜなら私は生きてここにいるから。そう思ったら、自分はいつか確信を持って幸せだと言えるようになるのではないかと思えました。まだ読んでいる途中で、まだまだ発見があるかもしれません。先を読むのが楽しみです。