スクランプ連盟

趣味の旅行、映画、パートナーと二人三脚のうつ病ライフについてゆるーく書いてます。

えいが。

永い言い訳観てきました。バス事故で妻を亡くしたふたつの家族の再生の物語です。伝えたいことは伝えたい時に言っておかないとダメなんです。ひとの命は永遠ではないから、突然の別れはいつ来るかわかりません。2度と会えなくなってから悔いても遅いんです。
私は家庭の事情で13歳まで祖母の元で育ちました。祖母は私が大学生の時に亡くなりましたが、その年の夏に私は祖母とひとつ約束をしました。私にとっては軽い口約束のつもりでしたが、祖母は約束が叶う日を毎日心待ちにしていたそうです。彼女の親友だった親戚のおばさまから、孫から電話が来ない、もう自分のことなど忘れてしまったのではないかと祖母が泣いていたことを後になって知らされました。どれだけ謝っても亡くなったひとには届きません。
主人公の幸夫は妻のケータイに残された未送信のメッセージを見て心が揺らぎます。生前に妻が自分のことをどう思っていたかを知ってやぶれかぶれになります。私はその時の幸夫の気持ちがわかるような気がしました。忘れることも大切だって、きっと幸夫は陽一に言いながら自分にも言い聞かせていたのだと思います。そうでないと救いがないから。
ちょっと後味の苦い作品…というか、私の場合は私情が入っているのでこういう見方になってしまいましたが、観るひとが違えばまた違う感想もあるかと思います。