スクランプ連盟

趣味の旅行、映画、パートナーと二人三脚のうつ病ライフについてゆるーく書いてます。

えいが。

モアナと伝説の海観てきました。私的にはディズニー映画の最高峰はベイマックスだと思っているのですが、2番目は何だときかれたら迷わず今作だと答えます。海の描写がとにかく素晴らしいです。気泡や光のきらめきがまるで意志あるもののようで、海と人間が共に生きているというのはこういうことかと深い感銘を受けました。私達が水道の蛇口をひねって出てくる水と今作の海の水は似て非なるものです。私達もモアナ達と同じく島国で生きているのに、水へのリスペクトが決定的に違うのはなぜだろうと思いました。自然から学び、自然を享受し、自然と共生してきたはずの日本人がいつの間にか自然への感謝の気持ちをすっかり忘れてしまっているように感じます。「文明」というものは私達人間の生活に大きな恵みを与えてくれましたが、一方で自分たちが遠い祖先から脈々と受け継いできた「文化」を奪ってしまったと言えるかもしれません。日本人はもっと謙虚に自然と向かい合うべきだと思いました。「環境」という言葉は便利な言葉で安易に使われがちですが、これは人間にとって都合よく自然をコントロールしていくことで、あるがままの自然に対峙するということではありません。もちろん自然という言葉の中には人間にとってありがたくないもの、例えば地震津波、台風のような災害も含まれます。東日本大震災で大きな被害のあった三陸地方では、大きな地震が来たら高台に逃げろ、という伝承があって、それに従ったたくさんのひとたちの命が救われた、ときいたことがあります。これも自然との共生のために先人が残したひとつの知恵だと思います。何だかディズニーの話からずいぶん離れてしまいましたが、ハートフルなだけでなく、一本芯の通った素晴らしい作品です。