スクランプ連盟

趣味の旅行、映画、パートナーと二人三脚のうつ病ライフについてゆるーく書いてます。

えいが。

羊の木観てきました。この映画の原作はマンガだそうで、ただし原作とはキャラクターも話の内容も全くと言っていいほど違うものになっているらしいです。原作読んだことないのですが、好きなマンガ家のひとりであるいがらしみきおさんが関わっているみたいなので興味を引かれました。原作を読んだら印象も変わるかもしれないのであとで探して読みたいと思います。
さて、映画の感想ですが、何とも薄気味の悪い作品でした。北陸の静かな街に6人の「元」殺人犯が移住してくる話なのですが、彼らに話しかける主人公が全く同じ言葉を6回繰り返すんですよ。「ここはいいところですよ。ひともいいし、魚もうまい。」まあ6人それぞれに違う反応が返ってくるのですけれど、主人公がまるで肉食動物に食われる前のウサギか何かみたいに見えました。主人公を演じた錦戸亮さんgood jobです。
私はひとを殺した罪というのは命をもってしかあがなえないと考えています。どれだけ謝罪を重ねても殺されたひとは帰ってきません。日本に終身刑がないのは残念なことだと思います。命を差し出せないのならば生涯をかけてつぐなうべきです。つぐないの日々の中にも太陽のまぶしさや風のささやきにかすかな幸福を感じることがあるでしょう。被害者はそんなささやかな喜びさえももはや受け取ることが出来ないのですから。
物語のラストは勧善懲悪的と言うか、ああやっぱり、と思えるようなものでした。神様というか、この作品では「のろろ様」になるのでしょうか、ちゃんと見ているということですね。私個人としては無理に帳尻合わせしているようにも感じられましたが…。ますます原作が気になるところです。